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突然のワインボトル ちょっと前に飲んだワインです ルモワスネという生産者の、ブルゴーニュ・シャルドネ 1983 うちの「わいんの部屋」http://www.i-kochi.or.jp/prv/toly/wine/wineindex.htmlでも書きましたが、ルモワスネさんというのは、厳密に言うと「生産者」ではなく「販売者」です。フランス語で「ネゴシアン」(「酒商」と訳されている)といいますが。自分でブドウを栽培したり仕込みをしたりするのではなく、他人の作ったワインを買ってブレンドしたり熟成させたりして自分ちのラベルを貼って売っている人です(ただし、もっと厳密に言うと、少しだけブドウ畑を持っていて少しだけ自分で生産している)。日本酒の世界で言う「桶買い」と同じですね。ただ日本酒の桶買いは、どちらかというと、あまり良い意味では使われず、誠意のこもっていない酒製造という印象を与えます。一方「ネゴシアン」は、それほど悪い意味では使われません・・・・ワインが日本に根付いてからは、有名生産者のボトルが増えましたが、以前は日本国内で売られているボトルの多くはネゴシアンものでした。ネゴシアンといってもピンキリで、非常に高い値がつくネゴシアンもあります。ただ、うんと乱暴に言ってしまうと、ネゴシアンものは総じて極端な個性はない・・・と考えられます。あちこちの畑や生産者のワインを混ぜてしまうこともあるので、地域やヴィンテージの影響が出にくくなり、「無難な」ワインになる傾向が強いと言えます。だから、宝探しをするような感覚でいろんな生産者のボトルを飲んでいる人から見ると、魅力が小さいのでしょう 前置きが長くなりましたが、ルモワスネさんは、フランスのネゴシアンの中でも非常にユニークというか「誰もが一目おく」ような地位にいます。上記のワインのヴィンテージをもう一度見て頂きたいのですが、「1983」とあります(残念ながら、写真には年号のラベルは写ってませんが)。1983といえば23年前に作られたワインということです・・・・23年前というと、赤でも有名なシャトーものなど限られた品だけが到達できる熟成時間・・・白では極めて珍しい例です・・・・ルモワスネさんは、あちこちから買ったワインのうち、出来の良いものを極めて長時間自社の蔵で熟成させ、飲み頃になったら市場へだす・・・という商売の仕方をしておられるのです。ワインショップでも、限られた店しか在庫がないことが多いですが、めちゃくちゃ珍しいというほどではありません。お値段は 総じて安くはないですが、10年も20年も熟成させたことを考えると格安とみることもできます・・・・大阪のあるショップでは、購入したボトルのエイジング保管サービス(飲み頃になるまで何年も適温で管理してくれる)をやってますが、1本の預かり賃は、1年で¥500ほどですから、10年預かってもらうと¥5000ということになります。実際、小売店で売られている古いヴィンテージのワインは、古いほど高価になります・・・・そこへいくと、ルモワスネさんは、自社蔵で熟成させて割安に売り出して下さるので、白古酒の好きな私には有り難い存在です・・・・市場でも、「しょせんはネゴシアンもの」と見る風潮があるので、そんなに馬鹿高い値段になりませんしね。みなさんも、もしショップでルモワスネのボトルをみかけたら、一度試してみられてはいかがですか?
by tolicy2001
| 2006-07-20 13:07
| ワイン・酒
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